平成20年 終礼

 

【平成20年 終礼】

-100年に一度の世界同時不況の中で-

平成20年12月26日(金)午前 大会議室にて

 

今年平成20年は早々と終礼の日を迎えました。
去年の終礼は12月29日の午後3時、今日は26日午前ですから、
年内にあと5.5日もあります。
仕事納めをこんなに早く迎えるのは会社始って以来の事と思います。

最近の経済状況の急変は皆さんも肌で感じている事と思いますが、
アメリカ発のバブル崩壊、サブプライムローンの破綻による世界同時不況は、
一説によると530兆円とも或いはそれ以上とも言われています。
まだ正確な数字は発表されていないのではっきりしませんが、
少なくともそれ以上の莫大な不良債権が発生し、正に紙くず同然となりました。

その内日本での被害額は25兆円だそうですが、
世界経済の約1割といわれる日本の経済から見れば被害は
割合に少なかったとも言えます。日本のバブル不況による、
長い低迷から最近やっと立ち直れたのかなと思う矢先に、今回のダメージです。
まだ体力がついていない力不足が、幸いな事に25兆円で済んだのかなと私は考えます。

日本のGDP(国内総生産)に匹敵する530兆円と言えば、
衰えたとは言え、いまだに日本は世界第2位の経済大国です。
世界の1割を占める経済力から見れば、
25兆円が50兆円かそれ以上の損失を被る事もあり得た訳です。
幸か不幸か日本発バブル崩壊の病み上がりであったが為、
25兆円程度の損失で済んだのかも知れません。

何はともあれ、直近の話で暗い話が先行してしまいますが、
今年の8月、9月くらいまでは、ここまでの予測は全くなかった訳です。
世の中一寸先は闇とはよく言ったものです。

私達の会社も8月決算ですから、売上にしても、
利益にしても大変良い成績を上げる事ができました。
これも仕事があって私達みんなが協力し努力してきた結果だと感謝いたします。




この一年を振り返ってみますと政治の世界は国内においては
福田さんも又短命内閣となり、麻生さんに代わりました。
相変わらずの枝葉末節の政争に明け暮れています。

大変平和な国で危機感が全くありません。
貧しい国から比べれば、不景気と言っても食べるものに困る訳ではなし、
良い家に住み、エアコンを効かせて酒を飲んで寝る家があり、
どこへ出掛けるのにも車があり、子供は学校へ通うのに襲われる
心配もほとんどありません。何といってもこんな良い国は
世界中探しても日本だけです。

確かに平和でいいんですが、平和ボケになってしまったのか危機感が無く、
ボンヤリとしていると、この平和な国が亡びてしまうのではないかと心配です。

国が大変な借金を抱えているのに、
不景気だと言えばすぐに2兆円をバラまく事を決めたり、
サブプライムローンで世界中が不景気だと言えば
IMF(国際通貨基金)に10兆円も出す話をしたり、
何を考えているのか理解できません。

先程日本は、世界第2位の経済大国と言いましたが2025年には中国、
インドに抜かれて、日本は世界で第4位に堕ちるという予測もあります。
すでに中国のGDP、国内総生産は400兆円を超えて、408兆円だそうです。
ちなみに日本のそれは560兆円です。少子高齢化によって間違いなく、
日本の国力は堕ちてゆく事でしょう。

1位のアメリカの1300兆円は変わらなくとも、
予測が現実となる時が来るのは時間の問題なのかも知れません。
何とかそうならないようにしないと大変な事になります。
隣国チャイナが力をつければ、日本など今でも小馬鹿にされているのに、
そうなったらますます増長して勝手気ままに振る舞い、
日本を下目に見て好き勝手にされてしまいます。

アメリカの大統領はオバマさんに決まりました。
この一年間そのニュースで持ちきりでした。長い大統領選挙の中では、
お互いの足を引っ張り合う事もありましたが、総じて言えば、
アメリカの国益を考えた政策論に終始していたと思います。
日本の政治家とはスケールがまるで違います。

日本の政治家は、私達国民の顔色ばかり見て、
人気取りの政策に明け暮れているし、世界に対しても同じ事なのではないでしょうか。本当に国の将来を考えて政治を行なっているのか心配です。
近いうちに衆議院の解散総選挙があると思いますが、
その際に国の将来を見つめ国民に対して少し厳しい事が言える、
本物の政治家を選びたいものです。




私達も政府に要求ばかりしないで、自分のことは自分で努力することが大切です。
政府や人に頼ってばかりではいけません。
最後に頼れるのは自分しかないんですから、これからのキーワードは、
自助努力自己責任と考えましょう。
そして、力を合わせて皆で頑張る大事な時です。

「天は自ら助くる者を助く」と言います。
何事も人に頼って自ら努力をしない人は、誰も助けてはくれません。
結果の責任は自分にあるのですから、人のせいにしてはならないと言う事です。

今、世界の経済はピンチです。ピンチの時の心構えについて、
私の考えをお話ししているのですが、大丈夫、
私達は普段からその心構えでやって来ました。
だからこそピンチをチャンスに変える事もできるのではないかと思います。
ピンチがピンチのままで、一向にチャンスに恵まれない時は
普段の努力が足りなかったと、結果責任を負うだけです。
そして又、足りなかった分あきらめずに努力を重ねてゆくだけです。





折角1年遅れで新工場が8月末で完成したのに、
又、新規設備の方は少し遅れて、TMXの300トンは年内いっぱい
準備に掛ってしまいました。その他移動のプレス機等は、すでに稼働しています。

生産の受け入れ態勢は万全なのに、受注の方は30%以上の減少となってしまいました。タイミングが悪いですね。専務とも話をしたのですが、
そう言えば厚生棟を建てた時も、今から18年前なんですが、
その後すぐに日本発のバブル崩壊で長い不況が続きました。
今回も大きな建屋を建てた直後にこの有様です。
何かジンクスみたいなものがあるのかなという話です。

大きな設備投資の後に、大きな試練があるという事は、
今後も覚悟しなければという事です。一口に言えば、前回は徐々に受注が減って、30%減となるのに約5年から6年掛った訳ですが、今回はいきなり30%減と急激です。この先どうなるか予測はできませんが、何とかこれを乗り切らねばならない。
攻めの営業と守りの経営に知恵を絞ろうという事です。
皆さん社員の協力を是非共よろしくお願いします。

世の中、不況というとすぐにリストラだ、人員削減だという事になりますが、
私達の会社は、それをしないで切り抜けてゆく方法を考えようという事です。
知恵を出す時です。皆さんも共に知恵を出して協力して下さい。

新聞の一面トップに大きな見出しで100年に一度の超高速不況、
背水の陣とありました。私達の会社でも色々な対応策を考えて皆さんにも
12月22日の社長の臨時朝礼の通り、良い時も悪い時も共に分かち合うという精神で、
少ない仕事を分かち合う、ワークシェアリングと臨機応変の対策
立てて実行して行きます。

トヨタでさえも、9月以降3度の利益下方修正を余儀なくされています。
それによれば、前年度2兆円を超えた経常利益が、
今年度は赤字が1500億円との事、他社も押して知るべしです。

正に100年に一度の世界同時不況、そして、超高速不況、背水の陣です。
私達の会社も操業短縮の計画について、社長から話がありましたが、
受注の内容から見て、その程度では甘いと判りましたので修正します。
12月と1月度を、3.5日から4.5日とプラス1日、2月も金曜日を全休とします。
2月はプラス2日です。それでもまだ甘いかも知れませんが、
取敢えず決定しましたので協力をお願いします。

1月度は会社の負担で、2月以降は雇用保険で基準日額の60%から80%の休業補償が
出ますから、皆さんの実質給与の目減り分は約10%前後となりますので、
対応のほどよろしくお願いします。2月以降はただもらうんじゃなく、
保険をかけているのだから当然です。遠慮はいりません。
3月以降の計画は2月初めに総務から皆さんに通知しますので、
詳しくは所属長より説明と指示を受けて下さい。
事情があって対応できない人は会社へ相談して下さい。
決してサラ金等利用しないこと!!

しかしながら、
操短によって客先への迷惑をかける事のない様にしなければなりませんので、
出勤対応の人も出てきます。できるだけ公平にしたいと考えていますが、
他の人に代え難い業務もあることなので、理解と協力をお願いします。




そもそも経済活動は、「人を幸せにする為の手段!」です。

我社の経営方針にある通りです。ここは頑張ってください。

そして、不況にも良い所があります。それは、
 ○偽物が洗い出され、退場する時(廃業、倒産)
 ○個人、会社の真の総合力が問われる時。そして実力を養う時
と言われています。ですから、こんな時しか出来ない事をやっておきましょう。

たとえば、プレス屋にとって金型は武士の刀と同じです。
錆びた金型では良い仕事はできません。新工場には立派な立体倉庫もできました。
この際、錆びた金型は錆を取って保管するチャンスです。
刀は武士の魂だといいますが、金型も同じこと。プレス屋の魂です。
今度の新工場に設置した金型の立体倉庫は環境も良く、
一度磨いた金型は錆びにくく管理も楽になると思います。

製造部の山下次長にも言ったんですが、5Sももちろん磨きを掛けながら先ず
 1.社内在庫を減らせ!!(外製も含む)
 2.仕事が少ないからとSPMを落とすな!!
 3.少ない受注と言えども段取り回数を減らすな!!
 4.段取り短縮のための工夫と改善に全力を上げろ!!
 5.特に大型プレス機の段取時間は1時間、
  2時間とかかっているが、これを改善するチャンスだ!!
 6.又、新規設備の目玉、TMX300トンに到っては、シングル段取りだ!!

製品を打ち終わって機械が停止したら、ストップウォッチを押せ!
次の製品のため、外段取り待機中の金型に交換しながら材料をセットし、
試打ち品確の上、連続押しボタンを押して、ストップウォッチを押す。
その間の時間が10分以内がシングル段取りである!とね。

ムービングボルスター付きTMXとは、そういう機械なんです。
プレス屋のネックは段取りロスが大きく、
大型のプレス機では特に時間が掛ってしまいます。
理想の1ヶ流しなど夢の又夢なんです。
だから、経済ロット生産等と云ってドット生産をして、仕掛り、在庫の山なんです。

このムダ取りをするチャンスだと捉えてください。
そしてこの大きな機械でシングル段取りができたら、目からウロコです。
それを他の機会に横展開です。目からウロコが落ちたんだから、
不可能を可能にして下さい。

「成せば成る」です。「成さぬは人の成さぬなりけり」と云うんです。
その理想のもの造りへ、皆で挑戦するために導入した設備だと考えて下さい。

さあ、やる事いっぱい、仕事が無くてヒマだ等と云ってられませんよ!

そして、間接部門もサポートして下さい。
何もサッカーの応援だけがサポーターの役目ではないんです。応援と協力です。
これが出来たら、ベルクス、オークのもの造りも又一段とレベルUPです。
毎年々築いてきたもの造りの実力は、現在でも人後に落ちないと自負しています。




ミシュランの一つ星
解りますよね、人後に落ちないと云う事は他社にヒケを取らないという事です。
しかし上には上があります。
もしタイヤメーカーのミシュランのレストランの評価じゃないが、
私達の会社もミシュランに評価を頼んだら、最高は星3つなんですが、
星がひとつつくかつかないかぐらいのレベルなんではないかと自負しています。

金属を料理させたら「いい腕してますな」と言われるようにならなければなりません。「奈良のシカ」です。たとえば、難しい仕事があったら、
これはベルクス、オーク"なら"できるのではないかと、お客様が考えて下さり、
いや、やっぱりこの仕事は、
ベルクス、オーク"しか"ないという事で受注に結びつくのです。
結果、お客様共々繁栄していけたら、こんな幸せなことはありません。




中国家電メーカーの工場見学の話
先日も、10月の頃アイダさんに頼まれてチャイナの家電メーカーの社長他3名の方が私達の会社へ見学に来ました。うちの会社にもあるNCS300トンプレス機を注文して、
その立ち合いのついでに、日本の中小企業でトランスファープレスを使いこなしている会社を見たいとの事です。アイダさんはそれならベルクスが良いだろうという事になって依頼がありました。

私はできれば他社へ連れて行ってほしいし、
来られてもロクな対応は出来ませんと云ったのですが、
すでに先方には話しをしてあって、今さら急に変えられないし、
ベルクスさんしかないとの事で、しぶしぶ受け入れる事になりました。

案の定、尊大な態度の社長で、年の頃は40代後半です。
日本語が出来ないので通訳を連れて来ました。
失礼な奴でコートも着たままで名刺交換。一通りの挨拶をかわし、
早速現場を見学し、200トントランスファーのところで技術部の落合君がステンレス材で異形の絞り製品のトリミング型で新型のトライの最中でした。

興味があるらしく見えたので、1ヶプレスを作動させてトリミングをして見せたら、
目を丸くして、どうしてこうなるのかと質問してきました。
私が知らん顔をしていたら、同行のアイダさんが代わって、
これはヨロメキ型だ、なんだと云って説明していました。

ぐるっと工場を見て事務所に戻ったら、
早速持って来た紙袋から部品を取り出して見せました。
どうもNCS300トンプレスで加工する予定のガスバーナーの火口なのです。
話しはその部品の金型を作ってくれないかとのことです。

私は断りました。そうすると、なぜ断るのかとの質問。
うちは海外向けの金型は作らないと答えました。
又なぜか。ノウハウの流出になるからと答えました。

すると又、海外向けの金型は一度も作ってないのかと質問。
答えて曰く、いや、中国はもちろん、インドネシア、マレーシア、タイ、タイワン、メキシコといろいろ作ったが、皆日本で取引があり、海外に工場を出すので、その金型を作って欲しいというので作らせてもらいました。
但し、国内検収として、海外工場でのトライは致しませんという条件です。
金型が現地でトラブルがあっても原則出張しません。
そのような条件での海外向けの金型はこれまで結構作らせてもらっているんです、
と説明。ですが、直接取引はしたことがないし、
今後もやりませんと云ってやりました。

納得したのかどうか分かりませんが、それ以上の質問はありませんでした。
他に質問として、不良品はどの位か?と聞いてきましたので、
当社ではPPM、つまり100万個に1個以下だと云いました。
少し言い過ぎだったかなと、内心反省しましたがビックリしていました。




オークの金型技術
チャイナのお客様が帰ってから、私も考えたのですが、
オークの金型技術もなかなか大したもので、いくら条件付きで金型を作っても、
金型に欠陥があってトラブルが発生すれば、原則出張しませんと云っても、
現地へ行かざるを得ないと思うから原則と云っているんです。
しかし、未だかつてそういう事で海外出張はしたことがないのです。

多少の問題があっても、電話で内容を聞いて、その場合はこうして下さい、
ああして下さい、で解決してしまいます。
その分、国内での売型は、結構てこづっているものもありますが、
国内での現地トライは近場なので甘く見ているのかも知れません。

今後は国内でも海外向けのつもりで、現地一発トライOKとしたいものです。

それができたら、オークの金型技術も又一つランクアップすることでしょう。

それには、事前の打ち合わせを充分にして、
仕様をあいまいのままで取り掛かってしまう事のないようにしなければなりません。
その辺のところは充分気が付いているので、今後は改善されると思います。

なんだか、自慢話のようになってしまいましたが、
最近暗い話しばかりなので、元気を出そうではありませんか。
置かれた条件はミナ同じ、苦しいのはお互い様、
これからしばらくは、我慢比べです。泣き言を云っても始まりません。
自信を持って頑張りましょう。




日本だけが持つ三つの強味
この話は、12月の初めに、法人会の記念講演で、
ジャーナリストの櫻井よしこさんの話から、
私が共感した部分と私の考えを含めて書きます。

この世界不況の中で、世界のどの国にもなくて、
日本だけが持っている強みが三つあると云うんです。何だか分かりますか?

一つは日本の国と地方の借金が約1,000兆円と云われています。
これ自体大変なことなんですが、考えようによっては、
この借金はすべて国内でまかなって外国からの借金ではないという事です。
加えて国民の資産(預、貯金)が1,500兆円もある国なんて
世界中探してもありません。それどころか、日本は世界で最大の債権国なのです。
金融破綻のアメリカなんて、もうメチャクチャに外国からの借金です。
その借金を踏み倒そうとしているのですから、ヒドイ国です。
この際発想の転換をした、開き直り的強みのひとつです。
日本の通貨の信用が高まって円高となる理由のひとつなのです。

二つ目は技術です。この技術においては、今注目の環境技術においても世界一、
日本の技術がなくては、GMの車も走れません。
液晶、プラズマ、薄型テレビも日本発です。科学技術においても、
今年は四人の日本人科学者がノーベル賞をとりました。
その他、民生用の技術で世界一の技術をたくさん持っています。
一度調べてみると良いですね。年末年始の宿題にしましょうか?
自信がわいてくるでしょう。私達は、この技術の世界で生きているのです。
この不況で又新たな技術が生まれてくるでしょう。
日本の国はこの技術力で、数々の試練を乗り越えて来ました。
石油ショック、円高不況、バブル、そして今度の不況も乗り越えて行けるのです。

・さて、三つ目です。それは、私達日本人どおし、
信頼し、協力し、目標に向けて団結する力を持った国だという事です。
戦後63年経って、利己主義が増えて、その美徳も退化しつつあるが、
まだまだ世界一の国なんです。
ノーベル賞の記事を読んでもわかります。日本の科学者たちのまとまりの良さ、謙虚で、やさしく、思いやりを感じます。

 「日本は18世紀に世界で最初の文明国を築いた」といいます。
勤勉実直、薄利多売、見ず知らずの他人を信用してかかる高信用社会である。
西欧が高信用社会を築くのは19世紀だ、ロシアとシナは現在に至るまで、
やらずぶったくりの低信用社会のままに留まっている。
悪の野蛮国が三つある。米国、ロシア、シナ(中国)。三者に共通する野蛮は、
他社を際限なく貪る者を野放しにしている点にある。と、
大学の教授である伊原吉之助さんの論文です。

 又、ノーベル賞にからんで中国人のブログでは、
「中国人はなぜノーベル賞に縁がないのか」と題して五つの理由を挙げています。
 1)中国人はやたら尊大ぶるが、日本人は謙虚に学ぶ。
 2)中国人は現状に甘んじるが、日本人は進取性に富む。
 3)中国人は私利私欲に走るが、日本人は滅私奉公する。
 4)中国人は足を引っ張り合うが、日本人は団結する。
 5)中国人は忘れがちだが、日本人は執着心が強い。
と、中国人が自らこのように云っているんです。
 又、隣の国、韓国の新聞朝鮮日報では、
社説で「日本の科学界では、優れた研究者が互いに競争し、協力しながら理論を発展させるネットワークが確立している」と指摘した、と書いています。
指摘が当たっているかいないかはともかく、
日本の底力にアジアの国々が羨望と嫉妬のマナコで見ています。

という訳で、この世界中探しても、どこの国にもない強みを生かして、
世界同時不況を一番早く乗り切るお手本を示す時です。
チャンス到来、谷深ければ山高し、不況の次には必ず好況がきます。
あわてずあせらず、この不況時に力を合わせて余分な体力を消耗しないで、
着々と力を付ける様頑張りましょう。




大変長くなってしまった年末年始の休みの前に、
いつもの終礼での話とはカタチを変えたものになりましたが、
現状を乗り切るための心構えについて、私なりの考えをお話ししました。

色々な事をお話ししましたので、ここでチョット整理してみます。

先ず最初は、今年9月に起ったアメリカ発サブプライムローンの破綻による、世界同時不況の内容とベルクスの決算についてお話ししました。

次に日本の政治と、アメリカの政治の違いとマクロで見た日本と世界の経済力についての話。

三つ目に、不況の時の心構え、キーワードは「自助努力」と「自己責任」

四つ目に、設備投資とジンクス、大きな設備投資の後に試練の時が来る。そして、我社の対応、いわゆるリストラはしない、良い時も悪い時も共に分かち合うワークシェアリングと臨機応変の対策について、不況の時こそ実力を養う時だ。

五つ目に、このような時こそ、目からウロコの段取改善

六つ目に、ミシュランの一つ星、そのくらいの実力はあるという自負について

七つ目に、中国家電メーカーの工場見学受け入れの話

八つ目に、オークの金型技術はまんざらではないぞ!

九つ目は、日本人だけが持つ三つの強味
 1)国と地方の借金が1,000兆円という、大変な借金があるが、
   外国からの借金はない。無借金どころか外国に貸し付けている。
   借金は金持ちの国民からの借金である。
   その国民の預貯金は1500兆円などという国は、世界中探しても日本しかない
 2)日本の技術力は世界一、自信を持とう
 3)信頼と協力と団結力は日本の底力、明るい話ノーベル賞

そして結びに、そういう力を結集して戦後の日本の奇跡の復興も成し遂げたのですから、この三つの強味を生かして乗り切っていきましょう。
不況の後には必ず好況の時が来るというお話をしました。

長くなりましたが、平成20年の終礼とします。
この一年の皆さんの協力を感謝致します。有難うございました。

新しい年も良い年となる様、今後共よろしくお願いします。



2008年12月31日